ソフトウェア工学の
古典に学ぶ

Vol.007 2022年6月17日

ソフトウェア工学の古典に学ぶ

ソフトウェア開発や業務改善、最近ではDX推進チーム編成の話になると頭に浮かぶキーワードがあります。それは「外科手術チーム」です。
これは約50年前に書かれたソフトウェア工学とプロジェクト管理の名著『人月の神話 狼人間を撃つ銀の弾はない』で紹介された考え方です。著者は元IBMのソフトウェアエンジニアのフレデリック・P・ブルックスで、彼が大規模オペレーティングシステム開発プロジェクトに関わった(そして失敗した)経験をもとに書かれた本です。内容は今でも色褪せず、ソフトウェア開発だけでなく、様々なプロジェクト管理に適用できる示唆に富んでいます。


この「外科手術チーム」は、優秀なプログラマの生産性は一般的なプログラマの生産性の10倍以上高いという前提から、優秀なプログラマをコミュニケーション負荷と雑多な作業から解放することでチームパフォーマンスの最大化を目的とします。
「外科手術チーム」は、次の9つの役割で構成されます。

執刀医

経験と才能を有するプログラマーです。プログラムのデザイン、実装、テスト、ドキュメント化の責任者かつ唯一の意思決定者

副執刀医

執刀医と同等の技能を有するが経験は浅い。執刀医の議論相手となる。執刀医に何かあれば代役となる

管理者

チーム外との調整事や人事など事務的な側面を担当

編集者

執刀医の指示でドキュメンテーションを担当

二人の秘書

管理者および編集者の秘書

プログラム事務係 

プログラム(成果物)の変更履歴等を管理

ツール製作者

テスト実施

テスト担当者

執刀医の指示でドキュメンテーションを担当

言語エキスパート

プログラミング言語に精通し、執刀医に最適な方法を助言

このチーム編成は、DX推進においても有効だと思います。事業構造の改革を伴うDXにおいては、ことさら責任者の活躍が重要です。優秀な方でも孤軍奮闘になっていたり、大勢の方が自身の立場で意見し進まない、など起こっていないでしょうか。このようなお悩みがありましたら、一度、この「外科手術チーム」を検討されてみてはいかがでしょうか。

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