『NaU Rulebook 2023』

ChatGPTとの連携により
業務自動化が新たな次元へ

Vol.018 2023年8月22日

弊社の関係する業界でも、多くの企業で大規模言語モデル(主にChatGPT)を活用し、業務の自動化や効率化の取り組みが始まっています。ですが今、注目すべきはルールエンジンです。

この夏、弊社はChatGPTとの連携機能を持った「NaU Rulebook 2023」を発表しました。この新しいルールエンジン「NaU Rulebook 2023」は、従来のルールエンジンが苦手としていた「非構造化データの解析」や「一般常識に基づく判断」を大規模言語モデルとの連携により克服しました。

具体的な連携方法は特許出願中のため詳細は後日公開いたします。

この次世代のルールエンジンは、DXやBPRを進める企業において、「業務の透明性と効率化」及び「変化するビジネス環境への適応性」の点で、強力なソリューションとして皆様の業務でお役に立てると思います。

具体的な業務適用例

NaU Rulebook 2023」は、以下のような業務適用が考えられます。

金融

  • ローン審査:SNSや信用調査結果などのテキストデータを自動審査の入力に加えてより精度の高い審査
  • リスク評価:市場の動向やニュースなどを取り込み、リスクをリアルタイムでリスク評価

製造業

  • 品質管理:部品メーカの検査データや製造設備のログなどのテキストに基づく品質問題の早期発見
  • 製造プロセス最適化:製造設備のログや操作者の作業メモを元に最適な製造プロセスの設計

行政

  • 市民の声分析:市民からの自由形式のフィードバックや意見による施策評価
  • 文書自動分類:大量の行政文書を自動でカテゴリ分けし、効率的な文書管理

小売業

  • 顧客対応最適化:顧客からの問い合わせ内容を解析し、適切な回答や商品を提示

非構造化データ処理の例

NaU Rulebook 2023」における非構造化データ(自然文)の処理イメージを説明します。
以下は、入院患者の容態を記録した看護日誌(自然文)から、症状「倦怠感の有無」を判断する例です。

症状「倦怠感の有無」を判断する例

この場合、ChatGPTに以下のプロンプトを入力することで、症状「倦怠感の有無」の評価結果を「はい」「いいえ」で取得することができます。

プロンプトの例

プロンプトの例

以下は実際にChatGPTで上記のプロンプトを実行した結果です。

ChatGPTでプロンプトを実行した例

この例のようなプロンプトをルールエンジン実行時に動的に生成し、ChatGTPに送信して、その回答を更にルールによる判断に活用します。

「NaU Rulebook 2023」とChatGPTの連携イメージ

NaU Rulebook 2023」とChatGPTの連携イメージは、以下の図のようになります。
ルール定義書にプロンプトを生成するルールを記述するだけで、推論中にChatGPTを呼び出すことができます。

NaU RulebookとChatGPTの連携イメージ

まとめ

NaU Rulebook 2023」とChatGPTの連携は、業務自動化や効率化において、これまでにない新たなフロントラインを示すことができるでしょう。皆様の業務においても、新しい可能性として捉えていただければ幸いです。皆様の更なる挑戦と取り組みを心より応援しております。