ルールによる
住所チェックの自動化

Vol.012 2022年11月18日

金融機関や行政窓口などの手続き業務に情報システムが導入された当初から、書類に記載された住所とホスト等に登録された住所を自動的に精度良く比較したいというニーズがありました。このニーズに対して、これまでは個別に住所比較プログラムを作成したり、人が比較してきましたが、近年AI-OCRの普及によりデジタルデータ上で住所比較を行う機会が増えたことで、一層自動化ニーズが高まっています。

一見簡単そうな住所比較をいざプログラムで実現しようとすると厄介なことがわかります。この理由には次の2つがあります。

【A】住所の表記に揺らぎが大きいこと
【B】住所の用途により求められる精度が異なること

例えば、以下は弊社東京事業所の住所を異なる表記で記載したものです。

(1)
東京都港区芝5丁目29番20号クロスオフィス三田 903号室
(2)
東京都港区芝5丁目29-20 クロスオフィス三田 903号 
※番・号・室の省略
(3)
東京都港区芝5-29-20 クロスオフイス三田 903 
※イの文字が異なる
(4)
港区芝5-29-20 Cross Office Mita 903 
※都道府県名の省略、建物名が英字表記
(5)
港区芝5-29-20-903 
※建物名の省略

このように同じ場所に対して様々な表記があり得ます。また住所の用途に関していえば、荷物の送付先という目的の住所であれば上記(1)~(5)のどの表記でも優秀な日本の物流により目的は達成されると思われますが、契約手続きなどにおける所在地確認という目的であれば上記(1)または(2)程度の表記が求められます。

そこで弊社は上記【A】【B】の課題を住所比較のルールを整理・記述することで解決する方法を考案し(特許申請中)、ルールエンジン『NaU Rulebook』の機能として提供しています。

このルールに基づく住所比較は、既に金融機関における申請書チェック自動化で運用されており、成果を上げています。実際の業務で未定義の住所表記が出現した際もルールの追加で直ぐに対応が可能です。

このルールに基づく住所比較の自動化に興味がございましたら、是非、弊社までお問い合わせください。もう住所比較プログラムを多くの工数をかけて開発・保守する必要はございません。